就活では総合商社や外コン・大手メーカー等から内定を獲得しました。
大手就活サイトのライター経験後、自分でサイトを作って”キャリアに役立つ情報”を発信しています。
未だに就活人気ランキング上位を陣取る総合商社。
「トップ就活生には総合商社じゃなく外資戦略コンサルが人気だ〜」などと就活界隈では言われているようですが、未だに根強い人気を誇っていますよね。
筆者の周りでも「とりあえず生」的な感覚で「とりあえず総合商社」を受ける友人が多いなと感じました。
総合商社の事業にそこまで興味が湧かなかったものの、総合商社狙いで就活をする駄目就活生っぷりを発揮していました。
この記事では総合商社にまつわる就活生の疑問に解決すべく、記事を書いてみました。
Contents
この記事を書いている経緯
そもそも筆者が「総合商社が悪魔的な理由」を書いている意図を少し説明させていただきたい。
僕が総合商社に関する記事を書いている理由は下記の通り。
- 総合商社就活に時間をかけすぎた事を後悔しているから
- ミーハー商社志望就活生に本気でキャリアを考えて欲しいから
①総合商社就活に時間をかけすぎた事を後悔しているから
僕が総合商社に関する記事を書いている理由の一つ目は、総合商社就活に時間をかけすぎたことを後悔しているから。
就活開始当初から漠然と総合商社に憧れ、総合商社に内定するために外資コンサルの内定などを集めていた筆者。
本選考前の数ヶ月間は、総合商社へのOBOG訪問やセミナーに莫大な時間をさくことに。
結果的に無事自分の行きたかった総合商社から内定を獲得することができました。
OBOG訪問に莫大な時間をかけていた数ヶ月間、本来はもっと興味のあった他業界の研究に時間を割いて視野を広げることもできたのに..と後悔しています。
そこで、「なぜ自分はここまで総合商社にゾッコンになっていたのか」という原因を解明したくなったと。
②ミーハー就活生に本気でキャリアを考えて欲しいから
僕が総合商社に関する記事を書いている理由の二つ目は、ミーハー就活生に本気でキャリアを考えて欲しいから。
多くの就活生にヒアリングしていて思うことは、「志望業界を絞る理由が浅すぎる」ということ。
このような浅い考えから最初に飛びついた業界は、時間をかけてじっくり見てしまうもの。
そうなると、「ちょっと違うかも?」と途中で気がついたとて、「あれだけ時間をかけたのだから」と抜け出せなくなると。
「本来自分がやりたいこと」を突き詰めることなく、目先の業界に飛びついてしまうと就活後ないし社会人で必ず後悔なります
総合商社の悪魔的魅力を考察してみた
それでは早速、就活生が総合商社に骨抜きにされる理由を考察していきます。
仕事内容の幅が広すぎて配属リスクもある総合商社に、なぜ就活生はハマってしまうのか。
- 圧倒的にコスパが良さそうな年収
- スマートでコミュ力お化けのOBOG
①圧倒的にコスパが良さそうな年収
就活生が総合商社に惹かれる理由の1点目は、圧倒的にコスパが良さそうな年収。
平均年収は1300~1600万円と日系企業のなかでは頭ひとつ抜けているものの、残業時間は見かけ上は40時間程度(Openwork調べ)
試しに表で比較してみましたが、明らかにコスパが良さそうです
平均年収は企業によってかなり差があるのでレンジ表記にしました。平均とは。
参照元:Openwork
初任給 | 平均年収 | 残業時間 | |
外銀(IB) | 800~1000 | 2000~5000 | 80~120 |
外資戦略コン | 500~700 | 1600~2000 | 75~105 |
広告代理店 | 350~400 | 700~1000 | 50~70 |
総合商社 | 400~500 | 1300~1600 | 35~40 |
残業時間はどの業界も上記数値の倍近くあると想定されますが、やはり比較してみても総合商社は労働時間に対する年収のコスパが高い。
かつ、外銀・外コンは常にクビのリスクがチラつく一方、総合商社は終身雇用。
そもそもの基本給も比較的高く、膨大な残業代で稼いでいる広告系とも余裕さが違います。
しかも、20代後半でも海外駐在手当てなどを含めると軽く1000万は突破する様子です。
(2)スマートでコミュ力お化けのOBOG
就活生が総合商社に惹かれる理由の2点目は、スマートでコミュニケーション能力が高いOBOGの存在。
そもそも、総合商社はいわばOBOG訪問が必須の業界。
この強制OBOGイベントで、就活生は総合商社の沼にハマっていくこととなります。
というのも、やはり総合商社就活を勝ち抜いたOBOGなだけあって、出立から自信が溢れ出ていますし顔立ちも整っています。
ベースとしてのコミュニケーション能力も高く、留学経験や海外滞在経験から語学も堪能。
もちろん、「この人は憧れの商社マン」というバイアスから良い点ばかりピックアップしているのかもしれませんが、基本的にこんな感じ。
気がつけば、「総合商社で〇〇がしたい」という思いよりも、「憧れの総合商社マンになりたい」という気持ちでいっぱいになっているはず。
総合商社志望就活生に投げかけたい質問
上記でご紹介した理由から、商社に興味をもった就活生はますます商社の魅力に惹かれてゆき、立派な「商社志望就活生」に。
「本当にやりたいこと」「将来成し遂げたいこと」を見つけられないまま、引き返せない総合商社就活という方向へ舵を切っていってしまうと。
ただ、そんな就活生に質問を投げかけたい。
- 他の業界にもOBOG訪問をしていますか?
- 心から総合商社の仕事は魅力的だと思いますか?
- 全く興味のない事業部に配属されても満足ですか?
総合商社志望の就活生は、5大商社のOBOG訪問や対策に、就活にかけられる時間のほとんどを割いてしまいがち。
他業界の研究に時間をあてることができず、きちんと業界を理解したと言い切れるのが総合商社だけになっているのではないでしょうか。
でも、もう選考まで時間がないし、やっぱりこれまで時間をかけてきた商社に絞ろう
このような思考パターンになってしまいがち。
ただ、ここで考えていただきたいのが「本当に商社の仕事はのめり込むほど魅力的なのか」ということ。
商社には事業開発など魅力的な案件も多々ありますが、そこに配属されるとは限りません。
かつ、総合商社は一度配属されるとなかなか他の部署には異動がしづらいもの。
転職をするにしても、商社ほど待遇の良い会社は少なく断念してしまうこと多いと聞きます。
商社志望就活生が気をつけるべきこと
ここからは総合商社を志望する就活生たちが気をつけるべきことをご紹介します。
それは、むやみやたりに商社マンへのOBOG訪問をこなそうとせず、改めて自己分析をじっくり行うこと。
商社の業務は多岐にわたっており漠然としており理解がしづらいもの。
きちんとした理解を行うために複数回OBOGのもとへと通ってしまうものです。
そうこうしているうちに、本選考になっていると。
だからこそ、一度原点である自己分析に立ち返ってみましょう。
「自己分析のやり方」にて詳しくやり方をまとめているので、ぜひご覧いただきたい。
就活生が総合商社に惹かれていくフロー
最後に、就活生が総合商社に惹かれていくフローをまとめてみました。
総合商社狙いの就活生は、以下のフローにハマっていないか確認しておきましょう。
- STEP1就活開始
- STEP2憧れの先輩が「商社」に行ったことを知る
- STEP3調べると年収も高くモテるらしい。商社が志望業界に入る
- STEP4商社はOB訪問が必須と知る。実際にOB訪問申請を送ってみる
- STEP5OB訪問に寛容な業界のため、すぐにアポを獲得
- STEP6実際にOBと会う。爽やかな見た目とコミュ力で志望度UP
- STEP7OBから「僕は石炭だけど商社はもっと色んな仕事がある。どんどん他のOBに仕事のこと聞くと良いよ」と言われ、他のOBを紹介される。
- STEP8仕事自体に面白さは感じなかったが、カッコよさに惹かれてしまう。自分のやりたいことがきっとあるはずと信じ、OB訪問を重ねる。
- STEP9何となく事業経営に惹かれ、仕事へも悪くないと思い始める。いつの間にか本選考3ヶ月前。今度は各商社の社風を知るためにまたOB訪問。
- STEP10各商社5人程度OB訪問終了。他の企業に割く時間はほとんど無くなり、本当にこれで良いのか不安になる。だが、これだけ時間をかけたのでもう戻れない。さらにOB訪問を重ねる
- STEP11本選考へ。商社以外もエントリーしたが商社が本命。採用人数が多いので、なんなく内定を獲得。お世話になったOBへの挨拶も済ませ、褒められる。大学でも友人に一目置かれる。幸せを噛みしめる。
- STEP12内定式前、あらためて「配属リスク」や「入社後の宴会芸」などについて考える。やっぱり配属希望はなかなか通らないらしい。「俺って本当に商社で良かったんだっけ?」「最終的に何したいんだっけ」と不安になる。
総合商社で良いのか、一度冷静になって考えてみよう
この記事では就活生にとって総合商社が悪魔的に魅力的な理由を考察してきました。
もちろん、多少なりとも筆者のバイアスはかかっていることでしょう。
中にはちゃんとした理由から総合商社を目指している就活生もいるはずです。
就活を終えた後に後悔している人がいるのも事実。
本当にやりたいことが総合商社と一致するならばよいのですが、そうでない場合の可能性も十分ありえます。
あらためて「自分は何がしたいのか?」「そのためには何をすればよいのか?」と夢から逆算するようにして欲しいと筆者は切に願います。
ぜひ自己分析を通して、やりたいことを明確にしてください。
それでは。