学生時代の経験と同じくらい、ESにおいて尋ねられることが多い「長所」に関する設問。
結論、自己PRと同義なので「既に自己PRの文章は完成している!」という方はそのまま使い回してOKです。
ただ、企業によってアピールすべき長所も異なってくるので、応募する企業によってES長所の書きっぷりを変えておくのが本来はベター。
この記事ではES長所の設問意図から丁寧にひもとき、書く際のポイントや書き方を解説していきます。ぜひ参考にしてください。
Contents
ES長所の設問意図は?
まずはES長所の設問意図について。長所が聞かれる理由は至極シンプル。「企業の求める人物像との合致度」を確かめるためです。
企業は採用において、「利益をゴリゴリと出してくれる可能性のある社員」を採りたいと考えています。そこで、現状の「企業内で活躍している社員に共通する要素」を調査等から洗い出し、「求める人物像」として言語化をしていると。
そのため「求める人物像」はいわば「採用の大方針」。あらゆる採用活動において候補者を当落させるための基準になっているわけです。
日本テレビ「求める人物像」
日本テレビの仕事は、地上波放送の「枠」だけに収まることなく多岐にわたっています。いまこそ、テレビの「枠」を超えて挑戦できる人材を求めています。またテレビは、一人では絶対に作れません。チームワークが非常に大切です。カメラの後ろには、制作スタッフだけでなく、技術・美術をはじめ驚くほど大勢の人たちがいて番組を支えてくれています。その大人数が「良い番組を作ろう」という同じ方向を目指すようにコミュニケーションをとっていくことが求められます。だから、チームで何かを作り上げることに喜びを感じられる人を求めています。
上記から、日本テレビは「枠をこえて挑戦できる」「チームワークがうまくとれる」「チームで何かを生み出すことに喜びを感じる」という要素を重要視していることが分かりますよね。
ES長所では、こうした「企業が求めている要素」を候補者がしっかりと兼ね備えているのかを確かめるために用いられています。
ある能力に物凄く秀でていたとしても、その能力が企業が求めるものでなければ全く評価に値しないというケースもあるので、注意しておきましょう。
ES長所で書くべきテーマを検討しよう
以上、ここまではES長所において「求める人物像との合致度」が見られていることを解説してきました。
この情報を踏まえた上で、ここからはES長所で書くべきテーマの選定方法を解説します。やり方は非常に簡単。
- 採用HPで求める人物像を調べる
- 企業が求めている要素を抽出する
- ESで書くべきことを選定する
- 自身の長所と合致するものを選ぶ
ひとつひとつ解説します。
①採用HPで求める人物像を調べる
ES長所に書くべきテーマを選定するために、まずやるべきことは「採用HPで求める人物像を調べること」です。
だいたい「企業名+求める人物像」のGoogle検索で答えは見つかりますが、該当するページが見つけられない場合は「中途採用ページ」や「人事部長インタビュー」などもあわせて調べることをおすすめします。
ワンキャリアなど大手就活メディアの情報を参考にするのも悪くはないのですが、やはり一次情報(企業自身が発信している情報)の方が間違いはないので、極力公式HPでリサーチすることがおすすめです。
②企業が求めている要素を抽出する
ES長所に書くべきテーマを選定するために、つづいてやるべきことは「企業が求めている要素を抽出すること」です。
「求める人物像」が端的に表現されている場合、このステップは不要。ただ、得てして「求める人物像」の文章は長いのでキーワードのみを抽出しておきましょう。
フジテレビ「求める人物像」
AIを超えろ!
これからの時代は人間力を発揮してクリエイティビティでAIを超えてゆく時代です。そのため、フジテレビグループ6社は、
■人間に大きく興味があり、コミュニケーションや交渉などに好奇心旺盛な人。
■クリエイティビティを仕事で発揮することに喜びを感じられる感性の持ち主。
そのような人材を求めております。フジテレビグループ6社には、クリエイティビティの種がいっぱい詰まっています。
あなたの力を思う存分、ここで活かしてみませんか?
きっとあなたを満足させる企業が見つかるはずです。皆様のご参加を待ってます!!
抜き出すと、「人間に大きく興味があり、コミュニケーションや交渉などに好奇心旺盛な人」「クリエイティビティを仕事で発揮することに喜びを感じられる感性の持ち主」ですよね。
かなり簡単な例でしたが、上記のように重要な部分だけ抜き出しメモしておくと「あれ?結局なにが求められているんだっけ」と迷うことが少なくなるので、抜粋しておくことをおすすめします。
③ESで書くべきことを選定する
ES長所に書くべきテーマを選定するために、つづいてやるべきことは「ESで書くべきことを選定すること」です。
というのも、「求める人物像」には面接で表現すべき事項も混じっているから。たとえば「コミュニケーション能力の高さ」「明朗快活さ」など。
面接での会話を通して相手に訴求すべき要素を、あえてESで文字数を割いて書くのは勿体無い&ナンセンス。「これはESで書くべき事項なのか」と事前に精査をしておくと良いでしょう。
④自身の長所と合致するものを選ぶ
ES長所に書くべきテーマを選定するために、最後にやるべきことは「自身の長所と合致するものを選ぶこと」です。
ESに書くべき要素がわかったとて本当にその要素が自分の長所でなければ、面接でボロがでて嘘がバレるor低く評価されることとなります。
そうした面接での悲劇を回避するために、求められている要素のうち自分の長所と近しいものに焦点をあてたES文章にしましょう。
ES長所の書き方
ESで書くべき長所が整理できたら、あとは実際にESを書き進めていくだけ。ES長所の書き方に沿って実際に文章を組み立ててみてください。
- 結論:私の長所は〇〇だ。
- 具体:**という状況で**ができる。たとえば・・
- 宣言:貴社でもこの長所を生かし、**という点で貢献する。
ES長所の書き方STEP①:結論
ES長所の書き方STEP①は、「私の長所は**だ」などと端的に言い切ってしまうこと。
結論抜きにダラダラと説明してしまうと、要点がどこかわからずメッセージ性に乏しい文章となってしまうので、結論ファーストを心がけましょう。
ES長所の書き方STEP②:具体
ES長所の書き方STEP②は、「**という状況で**ができる。たとえば・・」などと長所を具体化させましょう。
「粘り強さ」が長所ならば「周囲が諦めムードのなかでも継続して考え抜ける&周囲を鼓舞できる」など、「どのような状況でなにができるのか」を明確にしてあげることが大切です。
文字数に余裕があるならば、「たとえば学生時代の**において、**をした」などと具体例を用いながら補足をしてあげましょう。
ES長所の書き方STEP③:宣言
ES長所の書き方STEP③は、「貴社でもこの長所を生かし、**という点で貢献する。」などと、長所をどのように企業で活かせるかを宣言すること。
たとえば「良好な人間関係を築き上げることができる力を生かし、多くのステークホルダーを巻き込むであろう**の業務を円滑に進められるという点で貴社に貢献できると考えている」など。
実際にESで長所を書いてみよう
以上、この記事では長所に関するESの書き方を今回はご紹介してきました。ぜひ今回の記事で紹介した書き方を用いて、ES長所を文章を書き上げていただきたい。
ただ、なかには「自分の長所がイマイチわからない」「自分に長所なんてあるのかな」など、自己分析の段階で悩んでいる方も多いことでしょう。
こうした方々には、自身の特徴を定量化してくれる性格診断ツールを用いて長所を導き出してみることをおすすめします。
性格診断の例
無料で受験できる性格診断ツールは【最新版】自己分析に役立つ、就活生におすすめの性格診断ツール5選!にまとめています。併せて参考にしてください。
それでは。